姫路城 その12

上山里曲輪の「お菊井戸」。
「いちまーい、にまーい…」で有名な怪談、播州皿屋敷のお菊さんが投げ込まれた井戸だとされる。

深さは17mと深く、金網のせいもあって上からのぞきこんでも底は見えない。


お菊が投げ込まれた後、この井戸から「お菊虫」と呼ばれる後ろ手をしばられたような虫が大量に這い出てきたという。

奥が「チの櫓」、手前が「リの一渡櫓」。庇の下には転用石として用いられた石館が展示されている。

備前丸の石垣に転用石として用いられていた石館。現在石垣には代りの同サイズ石が使用されている。

左が「りのニ渡櫓」、右が「ぬの門」。隣り合った建物であるが相互つながっていない。「ぬの門」は建物右から入る。

石垣に見られる刻紋。
仮面ライダーの胴体部分に微似。
石垣に見られる刻紋2。
オカルトHPだと「宇宙人から教えられた通信用アンテナマークだ!」となる。

鉄金造りの「ぬの門」。

穴門である「るの門」。ご覧の通りの幅で一人づつしか通ることができない。そもそも目につきにくい門であるが。

途中で右に折れ曲がっている。武器を持っての通行は困難。

城外側から撮影した「るの門」。

捨堀である三国堀。菱の門を通過してすぐ右手に見られる。菱の門から本丸方面への直行を防ぐ役割を持つ。
名の由来は池田輝政の所有する三国(播磨・備前・淡路)による。


秀吉時代から設けられていたとされる。

秀吉時代の堀を埋めたとされる跡。昭和の大修理の際に石垣裏から発見された。

三国堀の排水口。城内の雨水はこの堀に導かれる。

菱の門付近から本丸方面を撮影。本丸は姫山と呼ばれる小山に設けられている。こうして見ると姫路城が平山城であることが強く意識される。


手前塀の交差部分、石垣がせりあがってる部分は「りの櫓」跡。

現在姫路城はコンクリート製の基礎が用いられており、それまでの礎石が不要となったため三ノ丸部分にもとの配置で展示されている。

姫路城保存に尽力した中村重遠氏の顕彰碑。
説明板。
今にしてみれば非常に惜しい話であるが、維新後多くの城郭が破却された。
説明板には2/3の城が破却されたとある。この2/3には歴史的に知名度の高い城も多く含まれている。


現在世界遺産となっている姫路城、空襲で焼失してしまったとはいえ維新時最大規模の天守を持っていた名古屋城なども破却の可能性はあった。先人の尽力に感謝するのみ。

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