山中城その1 

箱井戸跡。
隣には池があり排水溝によって繋がれている。箱井戸の水を飲料水等に使用し、池の水を馬の水飲み場や洗い物場として使用していたようだ。


 城復元図

二の丸虎口。
土塁や堀のある城というのは珍しくないがこの土塁の切り立った角やきれいな芝生(?)というものもこの城を特徴づけているような気がする。もちろん一番有名なのは後に出てくる障子堀。

堀の畝。残念ながら大軍の前にすぐに落城してしまったが、石垣を使用せずに敵の侵入をいかに防ぐかを焦点につくられている。

元西櫓の土塁。写真だと分かりにくいが植え込みのあるあたりに土塁がある。
説明板によるともともとこの曲輪の名称が分からなかった為「無名曲輪」と名づけられていたが、調査結果から「元西櫓」と名づけられたとの事。どんな調査結果だったのかが気になる。

溜池跡。現在水は溜まっていないが、元西櫓の排水もこの池に流れ込んでいたとのことだった。

土塁。
「土塁の傾斜は堀に対して急で、内部には緩やかである。このように自然の谷が眼科に迫っているところは、土塁も重厚なものではなく、土留程度のものである」
以上説明板。全く持ってごもっともな説明であり、うんうんうなずいてしまった。

西の丸付近に建つ城碑。

西の丸からの景色。通常では、北条氏がこの箱根の街道沿いを押さえるという考えは間違いではなかったと思った。


ただ思うに障子堀は見た目ものすごく美しいが城の先進地域である中部・関西で戦ってきた秀吉の軍を押さえるにはやっぱりちょっときついかなとも思えないこともない。

静岡県の城次頁
//