丸亀城 その2

大手門左右の内堀の折窪んでいる箇所。舟溜まりと思っていたが、丸亀市に確認したところお答えを頂いた。それによるとこの窪みは舟溜まりではなく、内堀の延長部分との事だった。以下メール転載。


「本来山際まで迫り、この両側の濠をもって北面の曲輪を構成していました。この濠は防御と山からの雨水処理を兼ねたものと思われます。西側の濠は途中に石垣を築いて土塀を作ったので分断され内側は池として残りました。ただし内濠と繋がっており、内濠に排水できるようになっています。」

メール続き
「船溜り及び船入りのことですが、外濠は海と繋がっており船が入航できました。特に、東側の外濠は外濠部分の大手門付近(現在の市役所北東隅側)まで船が入ることができたようで、元文年間の丸亀城絵図にはこの部分が船入と記入されています。」


写真は大手門向かって左側の窪み部分。

重要文化財指定の現存天守閣。三層三階の独立天守閣。四国の現存四天守閣の中では最も古く、また現存十二城の中で最も小さい。
本丸北東側の本丸外側に面した部分には下見板張、唐破風、石落としや狭間が備えられているが、写真の南東側はわずかに千鳥破風が見られるのみとなっている。


近くで見ると本当に小さな天守閣なのだが、苦心された設計(下図)の甲斐あって下から見上げた天守閣は結構迫力がある。



最上階入母屋の破風部分は通常、短辺にかけられるのだが、この城は下から見上げた時の容姿が考慮されて、長辺にかけられている。

三ノ丸から撮影した北東面の天守閣。下見板張、石落とし、唐破風が備えられた豪華な面。南東面の写真と見比べると、長辺に入母屋の破風がかけられているのが分かるかも。
正直貧弱に見える南東面に比べるとはるかに迫力がある。

天守閣最上階から本丸南側の姫櫓跡を撮影。
中央から手前にかけての石垣部分は本丸北多聞跡。石垣修復中に発見された遺構。

天守閣から北西方面を臨む。瀬戸内海がすぐそばに迫っている。
当時の船からすれば灯台のようなものだったのかもしれない。

本丸東側部分を撮影。隅櫓跡が見られる。

本丸最上階から船溜まりを撮影。
パノラマ画像は天守閣から大手門方面。ちょっと範囲がしょぼいけど。


 パノラマ

天守閣一階。柱が林立する中に若干の展示物。閉城と日没&デジカメ電池切れを前にほとんど見ることはできなかった。




天守閣二階。何の装飾もなく無骨な雰囲気。壁にかかるわずかな写真だけが展示物。

天守閣最上階。回り縁もなく、格子窓に遮られるので、パノラマ的な展望は望めない。

天守閣入口付近から本丸を撮影。丸亀平野のど真ん中、絶好の好景地だけあって、夕方にも関わらず多くの人で賑わっていた。
我ながら人が写りこまない絶妙のタイミングで撮影ができた。

二ノ丸井戸。城内最高地にある井戸で深さは65mあると言われる。井戸があったら中を撮影するのが、自分の役割と思っているのでデジカメ電池が残り僅かなのにも関わらず撮影したが、金網にかかる蔦でフラッシュ届かず…。

二ノ丸北東端の隅櫓跡から本丸・天守閣方面を撮影。本丸と二ノ丸の高さの違いを感じていただければ幸い。

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