北ノ庄城 その1

商店街の片隅に北ノ庄城本丸跡とされる柴田神社が鎮座している。初めて来た時はここが城跡だとは思えなかった。

鳥居をくぐって柴田神社境内へ。
神社という雰囲気はあまりないのだが、社務所もあり、お守りその他も置かれている。なんとなく戦国オタクと思われそうだったので朱印はお願いしなかった。
見学中、何人かの戦国オタクっぽい人を見かけた。皆一人で見学し、写真をパシャパシャ撮っていた。自分も同じパターンではあるが戦国オタクでは決してない。

境内にある鳥居。商店街のビルの一角に不思議な雰囲気を漂わせて建っている。

明治に建てられた神社で、もともとは柴田勝家を祭る祠があったとされる。
勝家には祟り話がちょくちょく残されており、有名なものとして命日に首のない鎧武者軍団が出現し、それを見た者は数日内に死亡するというものがある。
祠もそういった祟りを鎮めるためにできたものだろう。もちろん祭神は柴田勝家。

神社北側部分は神社の雰囲気が強い。この一角だけ見ると普通の神社のようにも思えるのだが。

南西方面から撮影、左に見えるのが拝殿、中央には柴田勝家の像。本殿は拝殿の奥にあるのだが、写真が撮りにくい角度だったのでボツ。

有名な柴田勝家像。
「勝家」と聞いて、イメージする姿に近い像。大半の人も同様ではないだろうか。

勝家像裏手側にはお市像。こちらもイメージに近い姿。

境内にある「三姉妹神社」。創建は平成10年と割と最近。祭神は浅井長政とお市の間に産まれた三姉妹。若干強引。

慰霊碑。北ノ庄城落城の際に落命した者を顕彰している。
明治後の慰霊碑はよく見かけるが、戦国時代の慰霊碑というのはここでしか見たことがない。


北ノ庄城想像図。縄張など不明な点も多く、飽くまでも想像図である。

土居の説明板。
この日向門は福井城の遺構で北ノ庄城の遺構ではない。

土居部分の展示。発掘された遺構にコンクリートカバーをして展示しているので少々強引。それでも遺構と言えば遺構だが。

資料室展示の土居部分発掘時写真。現在は見る影もない。

日向門説明板。

突き当たった先の敷き詰められた砂利の中に礎石調の石が置かれている。

資料室展示の日向門発掘時写真。排水溝らしきものも見られる。

北ノ庄城堀跡。
堀の幅が25mあり、福井城より下の古い層から発見されたので北ノ庄城の堀跡と考えられている。説明板によると露出している石が堀南面の石垣らしい。


やはりここも展示が少々強引な気がする。

資料室展示の北ノ庄城跡南側石垣発掘時写真。仕方ないのだが、日向門の発掘時と比べると遺構が寂しい。

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