佐久島 その6

崇運寺のアート、「ガリバーの目」。木村さんが2003年に作った。以下説明文
「あなたは、身長60メートルの巨人になることができます。小さな鏡の前に立って、そこに映っている後ろの丸い鏡の中の風景をながめてみましょう。(中略)そのとき、あなたの目は巨人(ガリバー)の目になります。


覗きこんでも、その視線の高さは1.5m。全くなんの意味があるのか不明。駄作だ。

ガリバーの目に頼らず、肉眼で西港を見渡す。東港より港チックな雰囲気だったので、猫を探してみたがいなかった。

奥の方に「弁天サロン」なるアートスペースもあったが、「ガリバーの目」を見る限り、この島のアートは期待が全く持てないのでパスして南下することにする。

東集落と比較して高低差が激しい西集落。迷路チックな感じは共通しているが、水木しげるチックな東に対して、こちらはつげ義春チック。

門の外に干されていたヒトデ。味噌汁の具にでもするのだろうか。大脳内でイメージ映像が構築される、ゲンナリする。

四匹目の猫発見。そろそろ化猫チックなオーラを発散しそうな老猫だった。

黒い壁に挟まれた狭い路地。変なアートよりよっぽどこっちの方が雰囲気がある。

西側の数少ない観光スポット「大葉邸」。
空き家をアーティストがまるごと作品化するプロジェクトとのこと。
太郎のミルク時間だったので、ここで飲ませようとしたが、鍵を弁天サロンで借りてこないと入れない。アートより休憩所が欲しい。

島内にいくつかみられる「弘法さん」と呼ばれる祠。


途中すれ違った地元のおばさんに「今日帰りますか?」と聞かれた。「そうです」と答えると、「帰りの船はすごく揺れるよ、大変だね」と笑顔で行ってしまった。
やさしさと残酷さは紙一重。

5匹目の猫発見。

6匹目と7匹目と8匹目の猫発見。


猫が多いとの触れ込みだったので猫撮影も楽しみにしていたのだが、この日は風が強いせいか、思ったより猫の姿が見られなかった。

太郎にミルクを与える場所を探して路地を歩いていると「おひるねハウス」なる看板発見。嫁はお茶とか出してくれる休憩所を想像していたようだが…。
看板の差す方向へ歩き続けると海岸へ出てしまった。

ありました、「おひるねハウス」。

さようなら、「おひるねハウス」。

近くの石垣(しがけ)第一号墳へ向かう。海へ刺さるように滑り込む地層もまた見もの。

爬虫類の肌のような岩肌。

昔、千石船を停泊させるのに用いられた石柱が残っているとのこと。なにやらそれらしい柱があったので撮影。

石垣第一号墳。
歴史好きでない人には観光スポットにならないかもしれない。

カメラを突っ込んで撮影。こちらは石棺が見られなかった。

このあと、西港へ戻る。行きの船で一緒だった家族と遭遇、太郎もあやしてもらって楽しいひと時を送った。係員が常駐している東港と異なり、こちらは船が到着する10分前くらいにお姉さんがやってきて切符を販売する。
とてもつっけんどんの気が利かない人で、自分も腹が立ったし一緒の家族も怒っていた。こんな人を使っていたら、リピーターはもっと減ってしまうことだろう。
おばさんが優しく忠告してくれた帰りの船はジェットコースター状態、しかしうねりっぽい揺れではなく、板バネ車で非舗装路を全速で走るような揺れだったので、かえって酔わずに済んだ。


同行した家族の評判はあまり良くない島だったが、自分はのんびりすごせていい島だと思う。ただ、島が力を入れているアートは島の雰囲気を中途半端なものにしてしまっている。また、つっけんどんな係員など、後味の悪さがあったのも事実。
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