三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場資料室 その2

ヤップ島で発見された時の写真。塗装も剥げ落ち残骸となってしまっている。この時点で製造から40年近くたっている。


 残骸使用状況図

操縦席。背当て部分のパンチ穴に軽量化の苦労が感じられるが、搭乗員保護という概念は無かった、この考えは後に特攻へと繋がると思われる。

ロケット推進式戦闘機「秋水」の後部。尾脚は格納される。B29対抗の為、ドイツのメッサーシュミットを原型とし、最高速度900Kmとプロペラ機とは段違いの性能を誇った。ただ試作第一号は墜落大破している。その後も研究は進められたが結局実用前に終戦を迎えた。


航続距離が極端に短かい、燃料の取り扱いが難しい等、実際間に合ってもどの程度の戦果を残したかは?であると思われる。
ただ、メッサーシュミットの設計図の一部から日本の技術を結集して設計された幻の戦闘機である。

「秋水」エンジン。機体に格納して展示してしまうとせっかくのエンジンが見られなくなるので、機体から外した状態で展示されている。

エンジン側面。思ったよりも小さくてゴチャゴチャしていない。説明によるとプロペラエンジンよりも単純な作りらしい。

 

左の「メッサーシュミット」図面。これを参考にして「秋水」は設計された。「秋水」の側面写真と比べていかに「メッサーシュミット」を参考にしているかが分かる。

「滑空帰還用橇」。車輪じゃないんだ…。

 

「秋水」操縦席。ただしパネルに展示してあった写真を撮影したもので実物を撮影したわけではない。強烈なGがかかると思われるシートの割には簡素な作り。背中痛そう。

30mm機銃。B29等、重大型爆撃機を対象としている為、強力な装備。ただ弾数は各50発程でちょっと心配…。

離陸発進用の投棄式ドリー。着陸時は上写真の「橇」を使用する。説明によるとグライダーを原型としている為にこのような方式をとっているらしい。
また「脚」を持たないので、元祖ドイツ機も運用にはかなり苦労したらしい。


もちろん空母からの離発着は不可能でこれも短い後続距離と相まって運用しにくい所。まぁ当時空母ほとんどなかったから一緒か…。

前頁 室内無料スポットトップ次頁
//
観光トップ