屋島ケーブルカー跡 その3

人が住んでるもう1店舗。
前来た時はここで貸自転車を借りた。

確か結構高いレンタル料だった気がする。

屋島と言えばタヌキということで、置物も残されていた。
よく見かけるタイプと比較して細い。どちらかと言えば安っぽい着ぐるみチックな。

駅裏手側に残る焼却炉。
だからどうというわけでもない。


とりあえずホームに行ってみると、車両がそのまま置かれていた。
小学4年生の時に書き、祖父に一族の前で「小説家になれる」と褒められた自作のホラー小説「恐怖の幽霊バスセンター」とオーバーラップする景色だ。

ちなみに「恐怖の〜」では、廃バスセンターに停まってたバスに乗って遊んでいた小学生が恐怖体験をするというもの。ラストはよくあるパターンで、気を失って目が覚めたら何もない平原におり、地元民に聞いたら昔バスセンターがここにあって地震で崩壊していたという、聞くも恥ずかし、語るも恥ずかしな内容。

あれから30年、祖父の期待に応えることもなくサラリーマンを続けている。

ケーブルカー近影。
表面の塗装が傷んで、ペロペロって剥がれおちる状態になっている。

車体を引っ張るケーブルや巻きあげるリール、階段下の待避壕などがじっくり観察できる。

しかしこれらは別に廃止されないと見られないものではないし、動く仕組みや様子については現役の方が適しているはず。なぜか現役だと観察する気にはならず、「廃」がついて初めて観察欲が湧いてくる。

車体脇から機械室らしき部屋を撮影。
人目を気にして大きな動きはしなかったが、今考えるとやっぱり入っておけばよかったと後悔している。

当然と言えば当然なのかもしれないが、ケーブルカーのライトは傾斜に合わせて角度がついた状態となっている。何度かケーブルカー乗っておきながら、今回初めて気がついた。

自分でも運転できそうなシンプルな運転席。

実際、前に乗った時、おじさんは目薬さしながら運転していた。


別の路線だが朱印倶楽部筆皇のツアーで箱根の駒ケ岳ケーブルカーに乗った時のコメントは下記の通り。

『ハンドルみたいなのは何かと尋ねると「これ?なんでもないよ」と言いつつカラカラカラーっとまわし、対向車とのすれ違いで挨拶をしなかったのでそれを尋ねると「あいつとはね」とのたまう天真爛漫な運転手。』

つまりケーブルカーの運転とはそういうことなのだろう。

屋島山上駅の駅名標。

ホームから登山口方面を撮影。
駅を出るとすぐトンネルがあるが、その上に道路などは通っていない。

前にも書いたが、現役時代にはろくに見る事なかった車体であるが、廃線になった途端にじっくり観察。
車体の窓が車体に対して水平でないのは当然知っているのだが、窓の大きさに違いがあるというのは初めて知った。

ちなみに駅や車体の状態は極めて良好で、落書きも写真に乗ってるピンクの筆記体で書かれたもののみ。

筆記体がお目ないので何て書いてあるのか分からない。落書きするような奴に負けてる自分に腹が立つ。

車内には入れないの窓から内部の様子を撮影。
一見、現役と何ら変わらない様子だった。

ホーム下部から上部側を撮影。

ちょっとごめんやっしゃして線路から撮影。
角度と上から目線なライトが相まって結構な迫力。落ちてこないと分かっていても怖い。

ちなみにこの「2号機」、自分が以前乗った車体。当時は「辨慶号」と書かれたヘッドマークをつけていたはずだが、この時は外されていた。営業停止日に外したのか、誰かに盗られたのか。

ホーム側から撮影した屋島山上駅の改札。落書きなど大きく荒らされた様子もなく、廃マニアには納得の状態。

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