屋島ケーブルカー跡 その1
(広島県 2011/3)

2011年の一人旅のメインは呉・江田島の戦跡めぐり。さすがに戦跡ばかりではネタに困るということで、最終日にやってきたのは香川県高松市。まだまだ行ったことがない地域も多いながら、なぜに高松再訪したかと言えば、まずこの屋島ケーブルカーの廃線跡が見たかったのが一つ。更には前訪時に場所が特定できずに行けなかった「平家物語歴史館」に今度こそ行きたいというのが理由だった。

前回は琴電とケーブルカーで訪れたが、今回はレンタカーを借りてドライブウェイ経由で訪問。そもそもケーブルカー無き今、山頂には自家用車かバスか登山かヒッチハイクくらいしか訪れる方法がないから仕方ない。

そして訪れた屋島は前回以上に廃れた感じが進んでいた。 観光地として全国的に有名な場所であるが、純粋に観光だけで見ると一日どころか半日いるのもきつい。そこそこ観光客はいたのだが、人がいるのは屋島寺と水族館と展望台くらいで、少し東側に足を向けると途端に観光客の数は激減した。そして連なる廃宿泊施設、古びた看板、営業していないケーブルカー駅へと延々と続く道…。

うむ、淋しい、淋しすぎる。貧しさに負けて、世間に負ける昭和枯れススキ臭充満だ。でもこの感覚がたまらない。むふーっという感じだ。



屋島ケーブルカーウィキペディアより)
1929年(昭和4年)4月21日 屋島神社前(現在の屋島登山口) - 屋島南嶺(現在の屋島山上)間が開業。
1944年(昭和19年)2月11日 屋島神社前 - 屋島南嶺間が不要不急線として休止。資材を供出。
1950年(昭和25年)4月16日 屋島登山口 - 屋島山上間が営業再開。
2004年(平成16年)10月16日 屋島登山口 - 屋島山上間が営業休止。
2005年(平成17年)8月31日 屋島登山口 - 屋島山上間が廃止。

屋島ドライブウェイ中にある「ミステリー坂」。
目の錯覚で下ってるように見えるが、実は上ってるというもの。写真撮ったり、ビデオ撮ったりであまり実感するには至らなかった。


レンタカーはマツダ・キャロル。俗にいうところのスズキ・アルトのOEM車だ。

四国八十八箇所の八十四番目、屋島寺。
家族連れをはじめ、老若男女いろんなパターンのお遍路さんが訪れていた。屋島の観光メインスポットでもあるので、観光客も当然多かった。

ちなみにこの屋島寺、屋島山上に多くの土地を持ってるらしい。

龍の頭から首の部分の像。
頭をこちら側に向けて上向きで珠を咥えている姿なのだが、最初は全く分からず、オットセイが頭に玉を乗せているのかと思っていた。

そう思いながら写真を撮ってたら7歳くらいの男の子がこの像を指差して、「お母さん、アザラシの像があるよ〜」と叫んでいた。

彼とはいい友達になれそうな気がしたので優しく微笑みかけたら、引きつった顔で逃げていった。

スターウォーズのファルコンを彷彿させる資料館。

とりあえず、寺が危機に陥った際には分かれた屋根がくっつく等、何らかのギミックが発動するはず。

まぁ、屋根がくっついてどうなると言われると困るのだが。

屋島寺と言ったらタヌキ。
境内にも父親、母親、子供の各タヌキ像が置かれている。

写真はおわん型おっぱいのお母さん。どうやら子供に母乳を与えてるようなのだが、最初はボーリングのピンを抱えていると思った。

駐車場と屋島寺の中間くらいにある顔出し看板。
なぜに髪の毛が茶色のか謎。最近の若人は顔出し看板でも黒髪では恥ずかしいのだろうか。

屋島と言えば、平家物語一の名場面とも言えるこのシーン。

沖合に浮かぶ平家方の船に開いた扇の的。見事、那須与一は見事にこの的を矢で打ちぬく。与一の技に敵ながら天晴れと、平家方の武将が船上で舞い始めるのだが、義経のセリフは「撃て」。哀れ、平家方の武将は与一の二の矢で討たれてしまう。

どうでもいいが、「天晴れ」と「哀れ」は似ている。

駐車場にあった屋島の案内マップ。
実際に建っている建物と観光スポットを比較すると、かなり比率が異なる。なぜなら廃墟が多いから。

駐車場のすぐ脇、水族館方面へ抜ける道の脇では大きな建物の解体が進められていた。
どうやら旅館かホテルのようだが、名前までは分からなかった。

駐車場の脇の時点で巨大廃墟あったら観光地としてイメージ悪い。しかしこれ以外にも屋島には廃墟多数。色々な問題がからみあって解体にこぎつけられないらしい。

展望台から眺めた屋島北峰。
何度見ても見事なほどの台形っぷりに感動を覚えずにはいられない。ちなみに北側には観光スポットはほぼ皆無。

展望台にあった説明板。
遠くからみると、地質図が何やらやばげな図に見えた。何に見えたのかは伏せておく。

屋島寺と並ぶ屋島の中心観光スポットである「新屋島水族館」。山上にある水族館というのが珍しい。

時間と金と度胸が無かったので入場はパス。



駐車場から3分も歩くと「ニッポンの廃墟」にも掲載されている廃旅館「甚五郎」が見えてくる。中に入る手立てがないでもないのだが、チラホラ見かける観光客に腰が引けてしまって外観を撮影するのみ。

甚五郎のゲームコーナー。
久しぶりに「ジャレコ」の名前を目にした。
「チョップリフター」とか「忍者じゃじゃ丸君」とか思い出して懐かしむのだが、実はそれほどプレイしたわけでもない。

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