和歌山電鐵貴志駅&たま電車 その1
(紀の川市  2010/8)

炎天下の中、戦争遺跡散策で汗だくになること2日間、昔だったら「疲れたら車で寝ればいい、時間があるうちもう1物件行こう」などとキチガイじみた思想を持っていたのだが、来年40歳の現在では一言、「もう駄目」…ということで体への負担がないスポット見学へと切り替えた。ということでどこへ行こう…、和歌山城…歩くのが面倒、奈良散策…歩くのが面倒、てな具合に選択肢は自然と絞られていき、至った結論は「そうだ、猫駅長を見に行こう」。
以前訪問するつもりだったので概要は覚えている。和歌山電鐵貴志駅…、公共交通機関なら移動も楽だし、ネタとしてはもってこいとばかりに駐車場のある伊太祈曽へと車を走らせた。

和歌山電鐵の本社がある「伊太祈曽(いだきそ)」駅。
公式HPによると駐車場があるのはこの駅と和歌山駅のみとなっているが、駐車場は駅前に無く、踏切を渡った徒歩1〜2分の場所にある。駐車料金200円は駅改札口に置かれた箱に投入する。

決して下手ではないのだが、なんとなく素人チックな社号看板。
路線としては100年近く経っているが、和歌山電鐵自体は平成17年に設立、翌年南海貴志川線を事業譲渡された新しい会社。親会社は岡山の岡山電気鉄道。

伊太祈曽駅内。
この日は平日であったが夏休み期間中ということもあって大層な人だかり。中年男がソロでたま駅長を見に来たと思われたくなかったので地元人のフリをしていた。

改札があるので切符を買おうとしたが、奥の机からほとんど離れない。どうやらワンマン列車なので運賃は車内精算のようだ。

ご覧のように若干グッズ販売コーナーあるが、貴志駅に行くのであればそちらの方が種類も多いのでここで買う必要はない。

駅前に展示されていたレンタル自転車の「たま自転車」。写真では分かりにくいが、カゴ部分にちょっと気恥ずかしいタマ駅長のイラスト付き。

駅前の掲示板に貼られていたグッズ一覧。
イラスト、写真を問わず大半がスーパー駅長たまグッズ。ハンカチ、バンダナ、シールなどが完売し、サクマドロップが入荷待ち。

このサクマドロップであるが実にコラボ製品が多い。佐久間レールパークで見かけ、「蛍の墓」コラボあり、そしてここではタマ駅長ともコラボ。商魂たくましいとはまさにこのこと。

駅舎からホームへ。
この駅には車両基地があり、何やらカラフルな電車が停まっていた。もらったパンフによると「いちご電車」というらしい。

幅の狭いホーム。
観光客の多くは子供を連れた母親だったが、結構ホームやらいちご電車やらパチパチ撮影していた。
列車を待っている間、彼女らの撮影アクションの根源は一体何なんだろうとずっと考えていた。
(1)元々鉄道オタクだったが世間の目を気にして隠していた。昨今の鉄オタブームで気がねなく行動できるようになった。
(2)単純な鉄オタブームにのってるだけ。


そしてこの思考の根源が「自分は決してタマ見学が目的ではない、だからこうした事も考えるのだ」と自分自身に言い聞かす自己防衛であることは百も承知。

しばらくすると電車がやってきた。近くの女の子が叫んだ、「あ!たま電車だ!」
どうもさっきのイチゴ電車同様、特別車両らしい。たま駅長見に行くのに「たま電車」に乗れたのはなかなかいいタイミングだった。

車両のあちこちにイラストタマが書き散らばっている。個人的にはイラストより本物の方が好きなので、少しくらいタマの写真があっても良いのではないかと思う。

ただのラッピング車両かと思っていたが、乗り込んで驚愕。観光電車としては最高、通勤電車としては最低の仕様となっている。

とりあえず座席に座り、正面に目をやるとご覧のモノリス。注意書きに子供が使うので荷物は置くなとある。左の柵はともかく、右のオリに子供入れたらこのご時世、何を言われるか分かったもんではない。

ちなみに右のオリの中にはタマのイラストが鎮座している。要は飾りらしい。

そして背中が痛いなと振り返ってみると、自分の座ったシートはこんな感じ。

木製の背もたれは大きくカーブを描いており、壁紙にもタマのイラスト多数、そして意味不明の猫シルエット二匹。

とにかくすこぶる座りにくい。

色々な種類のシートが置かれた車内。
まぁ、シートというか、ソファーというか、椅子というか…。とにかく椅子の足は猫足になっている。

吊り広告は全てタマ駅長。
しつこいようだが、イラストが前面に出過ぎではないだろうか。

勇気を振り絞って席を立ち、車内撮影。
扉の内側にもタマ、扉の窓にもタマ、扉横にもタマ本、タマタマタマ…。さすがタマ電車、やるならこれくらい徹底している方がいさぎよくて良い。

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