岐阜大仏 その1
(岐阜市  2010/6)

江戸末期の1832年建立された、正法寺の大仏。県の重文に指定されており、三大仏の一つに数えられることもある。
他の多くの大仏と異なり、真柱の上に木材の骨格、竹を編んだ外殻で形成された純植物性大仏で、乾漆仏としては日本最大。
大地震、飢饉を憂いた正法寺の和尚が建立を思い立ったが、門徒が少なかったため資金が思うように集まらず各地を托鉢して歩いた。25年間の活動も及ばず、残念ながら建立なる前に和尚は没したが、その後を継いだ弟子によって完成した。二人の清貧な努力は38年に及んだという。

奈良、鎌倉に次ぐ三大大仏とされるが、知名度としては著しく劣っており、B級スポット扱いされているのが実情。周辺には岐阜城をはじめ、名和昆虫館や歴史博物館など観光スポットが多く集まる場所だけにもっと人が集まっても良いと思う。

どうでもいいが、この周辺の一方通行トラップは愛知県民泣かせ。

住 所 岐阜県岐阜市大仏町8
(058)264-2760
拝観料 大人200円 小人100円
駐車場  ただしそれほど多くない
開館時間 9:00〜17:00
休業日 年中無休
H P  岐阜市観光コンペンション

前を通る道路からも存在感抜群の大仏殿。
逓減率が大きすぎる気はするが正面から見ると城っぽく見えないこともない。

この日はウォーキング大会があったようで、ゼッケンをつけた老若男女多くの人々が歩いていた。老若のいびつな比率からすると「男女」と書くべきかもしれないが。

人によっては日本三大仏の一つとされる岐阜大仏。
奈良、鎌倉の二大仏は誰もが認めるところなのだが、残りの一つはこの岐阜の他、高岡も自称しているので明確な三大仏というのははっきりしていない。

ちなみに日本三名城も、名古屋、姫路、大坂、熊本の四城から三城を選ぶパターンとなっている。愛知県民の自分としては名古屋は外せない。姫路は立派、熊本はかっこいい、ということで大坂城落選。すまんがあきらめてくれ、大阪。

ちなみに日本の主な大仏の大きさ(像高)は
岐阜大仏 13.7m
奈良大仏 14.7m
鎌倉大仏 11.3m
高岡大仏 15.85m
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越前大仏 17m
布袋大仏 18m
白馬大仏 23m
聚楽園大仏 18.79m

参考 梅干し種飛ばし国際競技連盟 公式記録 12.4m

参考 コンバトラーV 57m
参考 ジオング 23m
参考 自分 1.65m 
参考 息子 0.15m
(共に立ったもしくは起った状態)

大仏横に掲げられた断面図。
青銅、コンクリートによって作られた大仏が多い中、イチョウの木を真柱に木材で骨格をつくり、外殻は竹で編んだもので形成、表面は粘土と経典、漆、金箔で仕上げられている。

胎内には阿弥陀如来像が祀られているらしいが、どうも見られないようだ。

背中から突き出た真柱。

不謹慎ながら、これを見てフラッシュバックするのは、「くすり博物館」のあれ。

そう、これ。

「OK、OK」
不謹慎なフラッシュバックにも大仏さんは怒ってないようだ。

と思ったら、OKではなく、デコピン刑とのこと。


200kg/cm2の破壊力を持つデコピンを放ち、満足気に微笑む大仏。

痛かった。

大仏さんの座っているところ以外の天井は吹き抜け状になっていて高さを感じる。
串、もとい真柱があるのでこうなっているのだろうが、何やら狭いところに押し込まれているようで気の毒だ。

 
正面から撮影してもなかなか大きく見えないので横から撮影してみた。
天井近くに大仏まわりを巡る廻廊が作られているが残念ながら立入禁止で歩くことはできない。

正面の扉は通常閉鎖され、椅子が置かれている。
一人で来ていた30歳くらいの女の人が大仏を凝視したり、ここに座ったりを繰り返していた。
あまり信仰オーラが感じられなかったので、B級スポットマニアかもしれない。

大仏のサイズに比例した大賽銭箱。

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