深山第三(男良谷)砲台 その2

一番左手の砲座南側に残るトンネル。水雷の発射座に繋がっていた。
割と簡単に見つけられるが、冬以外はヤブがひどそう。更に蛇、蜂にもご注意。

トンネルの中はレンガ積み、奥は完全な暗闇で出口は見えない。入口にしばらく立ってみたが、空気の流れが無いので埋まってしまっている様子。

空気の流れがあろうが無かろうが結局入るのだが、何となく専門家気分を味わってみたくてやってみた。

緩やかに右にカーブするトンネル内部。
トンネル内部は水雷を運ぶためのトロッコが走っていたようで、枕木こそ残っていないが、その痕跡は容易に確認できる。

測った訳ではないのだが、体感的に2〜30mほど行った所で土砂が入り込んでしまっており、これ以上の前進は不可能だった。

とりあえず隙間とかあるんじゃないかと崩れた場所の直前まで近づいて初めて天井に張り付く大量のコウモリに気付いた。

今まで壕やトーチカの天井でカマドウマやゲジゲジはよく見かけたのだが、コウモリは初めて。

で、トンネルの崩落場所であるが、写真を見てもらうと、ただ単に崩れているだけでなく、何かしら仕切りみたいなものが見える。もしかするとここが発射座の入口かもしれない。

そのまま戻るのもシャクなので、悔し紛れに懐中電灯の光をコウモリに当てると、まぶしそう(個人的見解)に入口に向かって飛んで逃げていく。更に調子に乗って超音波の邪魔をしてやろうと口笛を吹きまくってみたが、残念ながらこちらは何の障害にもなっていなかった。


トンネルの東側削平地の奥にあるレンガ積み施設。正面から見ると巨大な豪華暖炉のように見える。
水雷用の施設のようだが詳細は分からない。機関室?であるなら、写真右手に発電所があったはずだがそれらしい基礎などは見つからず。

暖炉風レンガ積(命名自分)の内側部分のR個所。強引と言えば強引であるが、妙に納得してしまう曲線の美しさが印象的だった。

草やツタで正面からは分かりにくいが、炉風レンガ積は後方で更に大きなレンガ積みと連結していた。

背後大型レンガ積(命名自分)の上面には井戸のような下に繋がる穴が作られている。

上からのぞくと、底の部分の前方が開いており、暖炉風レンガ積と連結している。
機関室というより、巨大焼却炉といった方が何となく感じ的には近い感じ。

背後には山の頂上方面から石積の排水路が連なる。後で紹介する海岸でも同様の水路が見られるので、何らか水雷関係で使うのだろうか。

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