淡嶋神社 その1
(和歌山市  2010/8)

初めて存在を知った時はその社名から淡路島にあるものだと思っていたが、和歌山県の本土にある神社。
急死した仲哀天皇の后である神功皇后が朝鮮半島へ出兵した帰りに瀬戸内海で嵐に遭遇し、船中で祈りを捧げたところ神のお告げで無事友ヶ島の淡島(神島)に上陸することができた。皇后は島に祀られていた少彦名命と大己貴命に対して感謝の印として朝鮮から引き上げた宝物を奉納した。その後神功皇后の孫である仁徳天皇が狩りで島に訪れた際、島では不自由であらせられるということで社を対岸の加太に移したのがはじまりとされる。
祭神である少彦名命が薬の神ということと、神功皇后が助けられたということで女性の病や安産、子授けなどに利益があるとされる。実際絵馬が奉納されている場所ではビニールに入った女性の下着を多く見ることができる。

まぁ、ここまでであれば愛知からわざわざ訪れることもないのだが、この神社の名を知らしめているのは供養のために収められた無数の人形達である。特に市松人形など日本人形は見る人よっては恐怖心すら与え、心霊スポットと騒ぐ人も多い。実際、神社でも髪が伸びる人形が収められていることを公言している。

そうした経緯から普通の観光スポットとしてだけでなく、裏スポットとしても多く紹介されている。


友ヶ島への渡船場から徒歩で5分弱のところにある淡島神社。近辺には温泉や土産物屋が並んでおりちょっとした観光地感覚。


近くにある「大阪屋ひいなの湯」は景観と温泉自体はなかなかいいのだが、値段が少々高く、風呂や休憩場所が狭くてイマイチだった。

最初の鳥居をくぐると土産物屋が数件並んでいる。店では土産だけでなく野菜や鮮魚の販売もしており、食堂もある。
よもぎ餅がおいしいらしいが、友ヶ島で体力を消耗しきっており、食欲が無かったのでパス。

雰囲気からすると本殿はだいぶ奥にあるかと思っていたが、意外とすぐ見えてくる。
写真ではあまり人が写っていないが、実際は老若男女、結構な数の参拝客が来ていた。

徳川家から送られた人形などを展示した宝物館もあるが時間と体力の関係でパス。

本殿の縁や縁の下にはこの神社の名物とも言える無数の人形が並ぶ。


「人は人の下に人をつくらず」と言うが、残念ながら人形の世界には確固たる格差があるようで、縁には日本人形、縁の下に陶器の人形というようなエリア分けが見られた。

HPによってはオドロオドロしく表現されているところもあるが、真夏の太陽の下ではそんな雰囲気も感じらない。どちらかといえば「縁の下の動物を見学しにきた大奥ご一同」という感じだった。

深夜に訪れたらきっと彼女らのおしゃべりに朝まで付き合わされるのだろうが、幸か不幸かこの神社の参拝は夜9時まで。

40近い今でこそそれほど恐怖を感じずにいられるが、保育園の頃は寝る部屋に置いてあった日本人形一体にどれだけ苦しめられたことか。月に一度は夜中に動き出す夢を見たものだ。
今でも実は本当に動いてたのではないかと思う時もあるが、「ドラえもん音頭」踊ってたからやはり夢だったのだろう。


本殿向かって左側に髪を結ってる日本人形、右側に市松人形のエリアがある。
人形の出てくるホラー映画シェアNo1だけあって、昼とは言えそれなりに妖艶なオーラをただよわせている。


市松人形と一口に言っても様々な表情を持っている。とりあえず中央左の顔色の悪い人形と下段の目だけのぞかせている人形は間違いなく夜動く。ギーッ、ギーッとね。

少しユーモラスな中央左手の人形に気に入られたらしく、撮影中ずっと目で追われていた。

なぜか日本人形でありながら縁の下に置かれている白無垢の人形。雨による汚れが少しでも目立たない配慮なのかもしれない。

しかし白無垢という服装が何やら曰くありげで、人の色々な感情が圧縮されていそうだ。そもそも理由もなく白無垢の人形なんて買わないだろうし。

陶器製の洋風人形も若干見られるが質量とも日本勢の敵ではない。まぁ人形自体はメイド イン ジャパンかもしれないが。

通路にも所狭しと置かれる人形はだいたい陶器製で、夜になっても動かないタイプばかり。


意外とバリエーション豊かな招き猫群。
うちの婆ちゃん自分が保育園の頃から20歳を越えるまで夜中に時々「おーい、おーい」と寝言で誰かを呼んでいた。本人曰く死んだ爺ちゃんに呼ばれていたらしいのだが、なぜ呼ばれている本人が声を出して呼んでるのか分からないまま。数年後に婆ちゃんが本当に呼ばれちゃったことにより謎は迷宮入りした。

右手はお金、左手は人を招くという。もちろん両手は両方呼んでるということなのだろうが、この場所に鎮座していると仲間の招き猫を呼んでるようにも見えてくる。

とりあえず金魚柄の前掛けが涼しげで可愛い。

大黒、布袋さんが多い七福神軍団。
持ち主から手放されてしまっているのにこの素敵な笑顔。自殺者が年々増えていく現代、彼らのポジティブさを見習うべきか。


最大派閥の人形。
彼女ら(一部彼ら)を見ていると、あのフレーズ、あのメロディが頭の中をエンドレスで流れ続ける。
そう、「たらこ、たらこ、たっぷりたらこ」だ。

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