;
歯の博物館 その1
(名古屋市中区  2008/11)

「愛知県歯科医師会」のPR館。同会のビルの3階にあり、知らずに通って気付くことはほぼ無い。
展示室自体も1室を改造したもので、博物館というよりは資料館に近い。展示は昭和初期の診療室や待合室の再現、及び歯に関する色々なビデオやパネルによる説明がメイン。体験コーナーは種類こそ少ないが、他の資料館ではなかなか味わうことができない内容となっている。過大な期待が無ければ思ったよりも楽しめ、色々勉強になるスポット。少なくとも歯の磨き方や食事の咀嚼に何らかの影響は与えると思われる。
ちなみに電話番号の下4桁は「8020」、さすが歯医者連合。

※現在とフロア・展示内容が異なります。

住 所 名古屋市中区丸の内3-5-18
愛知県歯科医師会館1F あいち口腔保健センター
(052)962-8020
入場料
駐車場
開館時間 10:00〜12:00 13:00〜16:00
休業日 月〜水・金曜日・年末年始・盆
H P

関連ポスターは貼ってあるものの、エブリワン ウェルカムな雰囲気はかもし出していないビル入口。


出入りする人々は結構いるが、皆業者風だった。

エレベーターで3階へ。
ビルに入っている資料館や施設は往々にして入りにくい雰囲気を持つ所が多いが、ここは更にそれが強い。

博物館というか資料室と言った方がしっくりする部屋の脇の看板。
今まで有料・無料問わず色々資料館や博物館に行ってきたが、休館日に「旧盆」があるのはここが初めて。


なぜに旧盆休みなのか全く分からないが、旧正月はなぜ休みでないのかがもっと分からない。

博物館とは言え、それほど広くはない。奥に目玉の「昔の診療室」と「昔の待合室」、手前には色々な展示が行われている。

入って最初に目に入るのが「歯虫」の復元模型。
近世になるまで歯痛の原因は歯の中にこうした虫が悪さするためと思われていた…らしいが、右側の模型に至っては洋風地獄絵図。歯痛とは関係無さそうに見えるのだが。

さすが母体は「愛知県歯科医師会」、マイナーな博物館ながらビデオの放映には液晶テレビを用いる。それもアジア製の安物ではなく「液晶のシャープ」。


しかし残念ながら故障中、詰めが甘い。

一番奥にある「昔の診療室」。
物騒な診療用具に囲まれて婦人が治療中。

「歯科医 石橋治術…」までは読めるのが、最後の一文字が読めない。

治療中のリアルタイプ磯野フネ。
治療中ということで、痛そうな顔をしてると思ったがそれほどでもなさそう。

しかし正面にまわって角度を変えると、さっきよりだいぶ痛そうだ。

更に上から撮影すると、夢に出てきそうなくらい壮絶な表情。


見る角度によって変わる豊かな表情を持っている。もしかしたら移動してる最中、本当に表情が変わっているのかもしれない。
どちらにしても、さぞや高名な人形師に作られたのだろう。

石橋歯科医。
サディスティックな本性を白衣に隠し、今日も治療を続ける64歳。


AVG「軽井沢誘拐案内」に出てくるホテルの支配人がモデル。
「なーに、かまわんですよ」が口癖。

フネさんの後ろにはたくさんの古い器具が並ぶ。
昭和初期を再現したとあるが、年代の開きは結構あるのではないかと思う。

電気椅子か洗脳マシンと言った方がしっくりくるユニットチェア。
二口女用の電話の受話器に見えないこともないが、恐らく違うだろう。

置かれてあった「人工歯を作る型」。
掃除が行きとどいているようで、右側に置かれたお歯黒用の歯が黒く光っていた。

フネさん背後の器具群。
これでホルマリン漬けでもあれば、理科準備室そっくり。

一見レモン絞り器チックな歯の型を取る時に使う器具がズラリと並ぶ。
名前は知らないが、一言で言えば「一見レモン絞り器チックな歯の型を取る時に使う器具」。

口をすすいだ水を吐き出す器。
自分が歯医者で一番好きなのはこの口をすすいで吐き出す瞬間だ。

昭和初期のユニットチェアー本体。
時代は変わっても基本的な形状は似ている。

観光トップ