桑名市博物館 その2

階段や通路に貼ってあった過去の企画展のポスター。
それまでと言えばそれまでだが、意外とじっくり見てしまった。

まずは去年開催された「幕末×桑名」。
この年の大河ドラマはご存じの通り、「龍馬伝」ということで。

ただねぇ、確かに龍馬が駆けた時代ではあるだろうけど、龍馬と桑名の関連性が少々ねぇ。

ポスターの下には企画展開催中の入館者数と担当者のコメントが掲載されている。

この「幕末×桑名」は大河ドラマの影響もあって、平均入館者数は全体2位(多分)。
コメントにも何となく余裕が見て取れる。

専修大学創立者の一人、桑名出身の駒井重格の企画展。
専修大学、一橋大学との共同企画であるが、早稲田の大隈重信、慶応の福沢諭吉と比較すると知名度の点で大きく劣るのは否めなかった。

ということで、平均入館者数は「幕末×桑名」の半分以下の44人。ただ担当者の「やりきった感」は非常に高く、コメントもドヤっぽい。

確かにいわゆる「埋もれた」感がある人で細かく調べていくと興味深い人物であることは多々あるので感情的に分からないでもない。

そして自分が見た中で一番人気がなかった企画展がこれ。

「三重の画人展」…。

さっきの駒井さんあたりは自分も少々見てみたい気がするが、こちらは全く見たいと思わない。

平均入館者数は怒涛の29人/日。

コメントや枠線にも悔しさがにじみ出ていて自分のS部分を多いに刺激してくれる。

「問い合わせは一番多い」とあるが、まぁ展示されてる本人、知人関係なんだろうなと…。

そして栄えある一番人気がこれ。
「姫君の婚礼調度」ということで、個人的にはそれほど見たい企画ではないのだが、幕末系を抑えて堂々の一位。

平均110人/日。
枠線も文字も目立つピンク。

どちらの担当者も割と環状をそのまま表現するタイプらしく、コメントの「担当者より」からその心情を読み取るのは容易。
左が「姫君の婚礼調度」(110人/日)で躍るような「より」が特徴的。
右が「三重の画人展」(29人/日)で事務的なまとめ方が涙を誘う。

展示そのものよりも企画展の担当者コメントに満足してしまった感もあるが、なかなか有意義な時間を送ることができた。

コメント書いた担当者のお姉さん達をちらっと見ていこうと思って帰りに受付の所を通ったらちょっと足りなさそうなおばさんが大声&笑顔で騒いでいた。

「新橋に鉄道が通ったのって、1872年ですよね?私いつも覚えてるんですけどド忘れしてしまって。色々鉄道について調べてるんです。」

受付のおじさんやお姉さん達は仕方なくネットで探していたが、いくら博物館とはいえ、いきなりそんなこと言われても困るだろう。

何となく気の毒に思いつつ、館を出た後に気づいた。
「担当者のお姉さんの顔見るの忘れてた…」

博物館の横はすぐ旧東海道で、旧街道の雰囲気は今も十分残っている。
とりあえずブラブラ歩いてみる。

入口近くにあった道標と比較すると味気ない新しい道標。

「日本一やかましい祭り」と言われているらしい「石取祭」について紹介している「石取会館」。
桑名市博物館から徒歩2分くらいで到着する。
館内は撮影禁止のため写真は外観のみ。
まぁ何やら色々展示されていたが興味がわかなかったので早々に退散。

若かりし日のほとばしるような好奇心はどこへやら、「興味がない」、「気が向かない」とスルーすることが多くなってきた。

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