平賀源内旧邸 その1
(さぬき市 2011/3)

「器用貧乏」
平賀源内という人名を聞いて思い浮かぶ言葉がそれだ。江戸時代の科学者ということで源内については小学生の頃から結構興味を持っており、本などで色々調べたりした。有名な「エレキテル」や「土用の丑のうなぎ」に限らず、博物学、絵画、戯作、浄瑠璃、鉱山師などありとあらゆる方面に才能を持っており、まさしく天才と言うべき人物であったのは間違いない。

残念ながら鉱山をはじめとする大半の事業は失敗し、発明も一時的なものであって実用的に活用されることはなかった。時代がこの天才についていけなかったというのも事実だろうが、彼自身物事を地道に突きつめるという性格ではなかったようだ。もしかしたら彼が俗にいうところの「秀才」であったならば一つの道ながら大成したのかもしれない。
とにもかくにも多くの活動の中で本人が本当に目指していたところに達しないまま哀れな末路を迎えた人物であり、子供ながら「天才」という職業も大変だなと思ったものであった。


ということで、香川二度目の来訪でやっと来ることができた。
旧邸はそれほど展示という展示はほとんどなく、実際の資料については旧邸から少し離れた記念館で見ることになる。それほど広くない資料館ではあるが、展示物や説明文も多く、多少なりとも興味がある人であれば見応えのある内容だと思う。個人的に思うところとしては単なる称賛に終始し、源内のダークな部分に触れていないのが少々物足りない。男色家であったことも正直に記せばいいし、ましてや殺傷j事件についてはもっと掘りこんでも良かったのではないかと思う。
展示の中に源内の家の変遷(というか、江戸市内における引っ越し場所)があり、その中の説明部分に「橋本町の『凶宅』」みたいな説明があった。この橋本町の凶宅というのは住んだ人が悲惨な末路を迎えると言われていた家で随分家賃も安かったという。迷信を信じなかった源内はその家賃の安さでこの家に入ったのだが、結局この家で殺傷事件を起こしてしまっている。説明の中で「凶宅」とカッコづきで書くのであれば、そうしたエピソードも紹介していくべきだと思うのだが、残念ながらそうした説明がないまま中途半端な感じになってしまっている。

「何でもできるマルチ才能人間」というだけでなく、天才であるが故の悲哀というものを少しでも紹介してもらえたらと思った。


住 所 さぬき市志度字越窓46-1
(087)894-5513
入場料 大人500円 大学高校400円 小中学生250円
(記念館・旧邸共通)
駐車場
開館時間 9:00〜17:00
休業日 月曜(除祝日)・年末年始
H P


国道11号から少し外れた古い通りに源内の旧邸がある。
無料の駐車場が用意されているが、それほど広くはなく、自分が乗って来た軽のレンタカーでも後方にあまり余裕がない。


源内の顕彰会によるものなので仕方ないが、あまり「先生、先生」つけるのはどうかと思う。


「平賀源内先生旧邸」の説明板でありながら、ほとんど邸宅の説明がされていない説明板。
係員のおばちゃんによると、源内が産まれたのはこの場所なのだが、家屋は家督を譲った妹婿が源内の死後に酢屋として建てたものらしい。



源内への熱い思いが書かれた説明板。


記念館た建つまではここに展示品の多くが展示されていたらしいが、現在展示品はほとんどない。
雰囲気を味わうにはいいかもしれない。

旧邸内部。
源内の子孫と思われる父親、母親、娘(嫁?)、その息子があちこち姿をあらわして妙にアットホームだった。
娘(嫁?)さんから薬草園で採れたと思われる薬草で作った茶をいただき、説明を受ける。

酢屋だったころの出入口。
説明がないと少々分かりにくいのが残念。

パンフレットや人物誌など、有料・無料を問わずたくさんの源内関連の資料が並ぶ棚。
よくまぁこれだけ源内書籍をそろえたもんだなと小さな驚き。

置かれてあったエレキテル。
無いとは分かっていても、ものすごい電流が流れてくるのではないかと怖々ハンドルを回すも無反応。
ちょっと強気になってダイナミックに回してもやはり無反応。

骨格が透けてしまうほどの電流が流れても困るのだが、自分が壊したと思われるのはもっと困る。仕方ないので使い方を聞くこともせずにスルー。

小中学生の発明を発表する「第27回平賀源内発明くふう展」の作品が展示中だった。
こちらは優秀な作品に与えられる「源内賞」獲得作品。

子供ながら自分が苦手な電気や物理を駆使しているのが悔しいのでちゃんと観察せずにスルー。

「今年40歳で二児の父、それでいいのか?」の自問するも、「それでいい」という結論を得る。

こちらも電気その他を駆使した優秀作品ながら、次点ということで許せた作品。

自分も小さい頃は科学者になりたくて、よく実現不可能な設計図をよく書いたものだ。それに対しこれらの作品は当然ながら設計図だけでなく実物の上、実際に稼働する作品ばかり。
こうした機会が基になって科学や物理に興味を持つ子供達が増えていけば日本の将来も安泰だ。

でも悔しいからスルーだけどね。

源内の人生を紹介しているパネルというか絵。場所的な都合もあるのだろうが少々読みにくい。さらに残念なことに殺傷部分は描かれていない。

裏にある薬草園。
源内による「物類品隲」に掲載されている薬木・薬草をはじめとする薬草が植栽されている。

源内の子孫と思われる初老のおじいさんが草木の面倒を見ていた。人当たりのいい人だったが、気が小さいので「源内さんの子孫ですか?」とは聞けなかった。

まぁいつものことだが。


薬草園の由来書き。
この説明板には記載されていないが、平成16年(だったと思う)に台風(だったと思う)で、薬草は全滅したらしい。そして記載のある平成19年に再興されたらしい。

はとむぎ、なつめ、きはだ等々、十六茶に入ってそうな薬草が名を連ねる。

アスパラガスが薬草だとは驚きだが、それ以上に驚いたのがこの姿。アスパラガスってほっとくとこうなるのかと驚愕せずにはいられない。

アスパラガスの隣に植えられていた「げんのしょうこ」。
その姿や効能はどうでもいいのだが、その「原野 祥子」チックなネーミングが気にいったので撮影。

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