三菱地下工場跡 その2

まつさん達と潜入した穴は数十m行った所で突き当り、左右に分岐していた。

その先も少し歩いてみたが、更に分岐や横穴があったので戻れなくなる可能性があるあめ退却した。

外へ出ると、任務を忘れた筆皇がなぜか石投げをしていた。

とりあえず一緒に再潜入しようとしたところ、まつさんが十数m離れた所に別の入口を発見、今度はそっちから入ることにした。

さっきより整った形の入口。
こちらも奥が深そうだが、特にフェンスなどの侵入防止策は図られていない。

入ってすぐ左右に分岐していた。
自分はこうした分岐を見ると、これまでの人生の分岐選択が正しかったのかと思い返す癖がある。

動きが止まった自分を横目に、まつさんはバイクを持って来るとそのまま奥に突入していった。

坑内に響き渡るエンジン音で人生の分岐回想から我に返った。
自分らより10歳ほど年上のはずだが、まぁなんとアグレッシブな人なんだろう。

とりあえずまつさんに追いついた。
まつさんは先を見つめたまま何やら思案気味。

その視線の先には人為的と見られる石の山があった。
足なら容易に乗り越えられるが、さすがにバイクじゃちょっと厳しい。

まつさんは一旦バイクを戻しに撤退。

乗り越えた先。
まだまだ先へ行けそうだ。

持ってた懐中電灯がイマイチだったらしく、最近体得したデビルアイで先に進もうとする筆皇。
まだ日が浅いためかその能力はおよそ2ルーメン。

しかしながら、そもそもデビルアイって目から光を出す能力ではないような気もするのだが…。

結構広い坑道。
地面を見ると何となくトロッコの枕木跡っぽく見えなくもないのだが、確認する術がない。

途中一ヶ所だけ「3-3」と書かれたプレートがぶら下がっていた。

これが後にとても役に立った。

まつさん達と合流したが、軽く水没した場所があったのでまつさん達はそこで撤退。なんとか登山靴なら行けそうだったので筆皇と先に進む。

あちこち歩きながら「軽井沢誘拐案内」の第四章を思い出す。確か一ヶ所だけ穴に落ちて背骨が折れてゲームオーバーになる場所があったはず。そんなシチュエーションにならないよう足元を確認しながら歩く。

同じような景色の連続に写真を撮りながらレポート作成時さぞや困るだろうなと思っていたが、今レポートを作りながら本当に困っている。

横穴も大きなものから、こうした人の通行専用のような小さなものまで色々。
道に迷いそうなのでこうした小さい所には入らなかった。

天井にライトをあてるとキラキラ光る鉱物のようなものが見える。
たまにこのような鉱物密集ゾーンも。

絶対にいると思ったカマドウマの姿が全く見られないのはこうした鉱物の関係なんだろうか。
まぁ何にしてもいないほうがいいのだが。

よごれんさんから「迷いますが、迷っても必ずどこかから出られます。」とアドバイスをいただいていた通り、あちこちで外からの光が指しこんでくる場所がある。
写真は別の出入口近くにあった、人が生活していたようなそうでないような場所。

どこまで行ってもキリがないので戻ることにする。
デビルアイ失敗の名誉挽回とばかり、今回は体内コンパスで戻るとのこと。黙ってついていったがいきなり立ち止まると、いつもの無表情で振り返った。
で、一言「ここどこだろうな」と。


それからは出口探しに右往左往。出口自体はいくつかあったのだが、水没していたり、ガレてたりとなかなか出るに出られない。

時間にして10分ほど迷った時、例のプレートがあった。
「3-3」
何とか出ることができた。

穴から出るとまつさん達が一服していた。
戦跡やまつさん主催恒例の豪華な昼食など色々な話を聞いたりする。

昼飯は可児の「天晴れ」へ。
「朱印倶楽部筆皇2号」のブログでよく見かける「二郎」系のラーメン屋とのこと。
極太麺で大層食べ応えがあった。

日頃、出かけても食事に全く気を使ってないのだが、ネタの一つとしていいなと少々思ったりもする。

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