白鷺苑(ミニ姫路城)その1
(伊勢市  2010/11)

自宅の庭に1/23という巨大な姫路城を作ってしまった井村さん。
詳細は色々な雑誌やHPで掲載されているので割愛するが、とにかく一目見た時には感嘆の声をあげずにはいられない見事さ。事前に写真も見ていたし、行ったことある人の話も聞いていたのだが、実物を目の前にして自分も「ぐぅぅぅ」と声にならない声を発してしまった。
百聞は一見にしかず、とにかく少しでも興味がある人は実際に見て自分と同じような声を出してもらいたい。

城主の井村さんは見学客用にわざわざ駐車場も用意してくれている。まわりは住宅地で道も狭いので違法駐車はもとより、近隣の住民に迷惑をかけることなくマナーを守って見学して欲しい。

住 所 三重県伊勢市円座町
見学料
駐車場  5〜6台 住宅地なので路上駐車厳禁


<これは駐車場の看板>
玉城インターを右に曲がってしばらく走ると、「←城」と手書きでぶっきら棒な案内板が見えてくる。
最初に見た時は細かい仕事をやりとげた漢にしてはずいぶん大雑把だなと思っていたのだが、この案内板の配置が実に絶妙なのだ。

道中、途中から細い道になり、「こっちでいいのかな」と少し不安になる。そんな時、風車の弥七のように絶妙なタイミングで「←城」は姿を表すのだ。
それを見て迷える人々は安心して先に進むことができるだろう。

絶妙に計算された心使い、さすが事を成し遂げた漢である。

電飾の銘板。
「ミニ姫路城」だと思っていたが、正式には「白鷺苑」という名称だった。

庭の中にあるので見学はもちろん声をかけてから。城主の井村さんはだいたい城のメンテナンス作業で在宅らしい。

ただし火・水曜日は休苑となっているのでご注意を。

ご覧の通り、庭先にドーンと造られている。
わざわざこの城を造るために電線や民家など眺望の妨げになるものがない土地を購入されたそうだ。

なので、城の背後には住宅や電柱・電線など景観を削ぐものはなにもない。

確かにどれだけ精密な城を造っても、すぐ後ろに普通の民家とか建ってたら台無しだ。


井村さん手書きの案内図。
ちょっと薄汚れて見難くなってしまっているが…。

覗きこむ筆皇と比較して大きさを想像してもらえれば幸い。
しかし実際の人間が一緒に写り込んでもやっぱり写真では模型に見えず、単にガリバーが観光で姫路に来た程度に見える。


「おぉ!」、「すげぇ!」、「ぐぅぅぅ」…、この城を最初に見た瞬間、大半の人は感嘆の声を出さずにいられないだろう。

天守東側から撮影。
どの角度から撮ってもすごく奥行きのある写真が撮れる。これは自分の写真の腕が上がったからだと喜んでいたのだが、筆皇が撮った写真を見てもすごく奥行きがあった。

…うむ、腕向上ではないらしい。

人に自慢する前に気づいて良かった。

新門(?)から撮影。
細部までしっかり手が入った模型なので、今コメントを書きながらこの写真を見ても実サイズの門としか思えない。小型カメラとかで人間の視線で移動したものが見てみたいものだ。

ドラえもんの記念すべきTV放映第一話、「ゆめの町ノビタランド」を思い出した。

南西方面から天守を撮影。
写真中央左の大きな櫓(御対面所)、及びその右側に繋がる長局は現存していないため、往時の天守の見え方に関しては本物以上に本物とも言える。

…しかし何か妙に気になる…。
圧倒的な迫力によるダイナミックさと、細かく手の入った繊細さ、それに気を取られてしまうのだがやはり何かが気になる。

…石垣だ。
この模型で再現されている石垣は四角く加工された切込みハギであるが、本物はここまで加工しない打ち込みハギのはず…。

家に帰ってから久しぶりに城の本や写真を調べてみた。
ご覧の通り、打ち込みハギ。つまり、ミニ姫路城ほど石垣が通っていない。
なぜに石段まで数えたという正確さがありながらと疑問に思う。

ということでこのミニ城を紹介している他のHPを見てみる。
しかし、どれも石垣の事には触れていない。城に詳しくなくても、姫路城の写真と見比べれば疑問に思うはずである。
とはいえ、これだけ緻密な模型でそんな大きな違いがあるのもおかしい。

何か触れてはいけない理由があるのだろうか?社会のタブーなんだろうか?まぁ理由はともかく、石垣の石の形状は異なるということだ。

自分が名古屋港に浮いてたら消されたと思ってほしい。


姫路城の代表的な門である菱の門。本物では有料ゾーンの入口となっている。
あちこち見える武士の像は奥さんが陶芸教室に通って作成したもの。

この城を作った井村さんもすごいけど、金銭・時間・土地、色々な面でバックアップ&容認してきた奥さんもまたすごい。奥さんの協力が無ければここまでのものはきっと作れなかっただろうし、自分も見ることはできなかった。そう意味では奥さんにも感謝したい。

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