旧豊田佐助邸 その1
(名古屋市東区  2008/11)

トヨタグループの祖である豊田佐吉の弟、佐助が住んでいた家で大正12年築。
仕事用の洋館と居住空間の和館、全く異なる建物が同居しながらもチグハグさを感じさせない不思議な建物。
所有者であるアイシン精機から名古屋市が借り受けて公開している。たまにイベントもやるらしい。
住 所 名古屋市東区橦木町3-8
(052)972-2732
入場料
駐車場 無し
開館時間 10:00〜15:30
休業日 月・金曜日
H P

川上貞奴邸見学後、付近をぶらぶらしていたら見つけたので入ってみた。
門付近から見えるのは洋館部分。

玄関。
仕事用の客を出迎える入口なので、個人宅といった雰囲気は無い。古い病院(というか診療所)といった感じ。

隣にある和館部分。
貞奴邸も和洋折衷の建物であったが、ここまで露骨に分かれてはいなかった。


庭の撮影をしていたら何やら痛いほどの視線を感じた。まわりを見回すと、洋館部分の窓から係員がこちらを凝視していた。
加齢臭は出ちゃうけど、まだ視線を敏感に感じ取れる自分の肌が嬉しかった。

中に入ると先程の係員(ボランティア)がやってきていきなり説明開始。


係員:「一つだけ説明させてください。天井に鶴みたいなマークがありますがよーく見て下さい、文字が隠されてるんですよー。」
自分:「え〜、なんだろうなぁ。」
係員:「実は『とよた』って書いてあるんですよぉ〜」
自分:「おぉ、ほんとだぁ〜、すげぇ!」


文章で読むと会話がはずんでるようにみえるが、二人の会話は茶番劇のようであり、お互い終始無表情だった。

説明が終わった途端、鳩時計の鳩のように事務室に戻って行った係員を横目に撮影開始。


まずは応接室。貞奴邸は移築されているが、この佐助邸は一部建物の破却以外は現存のまま。
少し埃っぽい古臭さは味があった。

蕾を模した電灯。
こうした建物の電灯はいつ見ても交換が大変そうだ。

物入れの襖に描かれた謎の脱力系ユルキャラ集団。

仕事上、難しい話も出る大広間、疲れてふと目を横にやると彼がいる。


「さぁ、肩の力を抜いて」


そう微笑みかける彼を見て、緊張を解きほぐされた客も多かったことだろう。

和館部分の縁側。
晴れた日にこんな縁側で佃煮にするイナゴの脚をもいでいたい。


まぁ自分は食べないけどね。

縁側から庭を眺める。
敷地面積は500坪を超えるらしい。

夏の午後、部屋を渡る風に髪をそよがせながら昼寝したい和室。


そよぐほど髪もないけどね。

そよぐ風がふかない日はUnidentified Flying Objectの母艦みたいな電灯の横に備え付けられた扇風機にて涼をとる。

建物の一部解体時に水回りを外してしまっているので使用できないトイレ。
しゃがんだまま手が洗える親切設計なのでぜひ使ってみたかった。


居酒屋の嘔吐便器みたいだなとも思ったが、失礼にあたるので公表は控えたい。

和風建築と洋風建築の結合部分。
洋風二階は立入禁止。

無料室内スポットトップ次頁
観光トップ