旧東海道 有松編 その1

熱田神宮を中心とする熱田区の旧東海道の観光スポットに対し、名古屋市緑区の有松は町全体が観光スポット。有名な有松絞りや山車等、その古き良き文化も存分に残しているのが特徴。
有松鳴海絞会館や有松山車会館等の観光スポットの他、江戸時代から続く旧家や旧東海道沿いの町並み等、見るべきものも多く、名古屋市町並み保存地区にも指定されている。

有松へ向かう道中、笠寺観音近くの旧東海道に残る一里塚。
江戸に幕府を開いた将軍家康は、江戸と京を結ぶ東海道をはじめとする五街道の整備を始めた。一里塚はその名の通り、街道沿いのおよそ一里(4km)毎に築かれた塚。
愛知県内には五ヶ所残っているが、名古屋市に残るものとしては唯一のもの。
本来は街道の両側にもうけられていたが、現在は東側のみ残っている。

笠寺一里塚より笠寺観音方面を臨む。熱田区に残る旧東海道と同じく、ここも狭い。

有松到着。絞会館見学の人は利用できるとあるので、車は絞会館横の碧海信用金庫の駐車場に停めさせてもらう。
有松は狭い街道沿いで、駐車場も多いとはいえない。駅も近いのでなるべくなら公共交通機関でどうぞ…!


写真は有松絞りを竹田庄九郎碑。彼の努力により、山あいの貧しい村「有松」は「有松」絞りの「有松」として全国に知れ渡ることとなった。
ちなみに、絞り自体は1000年以上前からあったもので、この地で行われ始めたということではない。


 有松絞の説明板

少し引いた位置から撮影した庄九郎碑。噂されてる大地震が起きたらここだなと密かに思ったのは内緒。

有松を訪れたらまずここ、「有松・鳴海絞会館」。


名古屋市緑区有松町橋東南60-1
(052)621-0111
9:00〜16:00
水曜(祝日除く)休館
入場料 大人300円 小中高100円
ただし売店は無料

入口横には「旧知多郡有松町役場跡地」の碑も建てられている。「旧」とか「跡」とかの漢字をみると背中がゾクゾクする。


好きなMS?もちろん「旧ザク」であります。

一階は主に売店となっている。着物、ハンカチ、浴衣、巾着等々、色々な絞り製品が売られている。二回訪れた事があるが、両方とも年配女性で熱気ムンムンだった。

非売品の万博応援有松絞。地元を愛する自分としてもぜひとも成功させてもらいたい。氷漬けのマンモス来ますぜ!

二階の資料室。
正直、あまりしっかり見てないのでコメントが難しい。ビデオも放映していて、これは為になった。なにせ、それまで「絞り」って何かよく分からなかったのだから…。


今でも「有松」というと、親戚の「有松のおばさん」が頭に浮かぶ。20年くらい会ってないけど。

二階には実演コーナーもある。写真は北野とよさん。「のび太のおばあさん」が実在したらきっとこういう人なんだろうなと思った。90近い年齢ではあるが、手元が速過ぎて写真がぶれてしまった。

ローテーションで二人ずつが実演コーナーをこなす。閉館に近い時間だったので、6時間近くこなしていたことになる。「飽きてこないですか?」とド失礼な質問もしてみたが、すごく楽しくて、ずっとやっていたいと返答された。
「あんたゃらぁみたいなわっかいひとだとあきてまうかもしれんわにゃぁ」と笑うお婆さんの横で、「若い」という言葉に敏感に反応してしまう自分がいたことも、もちろん内緒。

有松絞り。
「朱印倶楽部筆皇公式頭巾」として上申したいところだが、いかんせん高いのがネック。

手前が「三浦絞」を実演する北野さん、奥が縫絞を実演する荒川さん。同じ絞りでもその手法は結構異なる。


しかし、どうでもいいけど、もうちょっと場所はなんとかならないのだろうか…。

「三浦絞」実演中のアップ。医師三浦玄忠の奥方が伝えたといわれる手法。
何が特徴かと言われても困る。

有松の旧東海道沿いに見られる蔵。
「海鼠壁」と呼ばれる工法。平たい瓦を並べ、隙間は漆喰で大きく盛ってある。
防火の為、主に土蔵に用いられた。

県指定有形文化財に指定されている、服部家住宅。絞り問屋として代表的な建築方法。現在も「井桁屋」という屋号で商売を続けいてる。

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