藤原岳 その2

つづら折りで登っていく九号目への道。凍結している上に傾斜があるので何度も足を滑らす。アイゼンの必要性が身にしみた。

なんとか九合目到着。雪は更に強くなり、吹雪の様相を見せはじめていたが、あと10分の1、なんとかなるだろうと安心。これが甘かった。

九合目からの展望。写真は明るく加工してあるのでそうでもないが、実際はもっと暗く、ほとんど下界の展望はできなかった。

下界は展望できないが、山肌はなんとか見ることができた。白と茶色がきれいだった。


 九合目パノラマ

同一方向から吹く風によってできる雪の模様。筆皇のリクエストで撮影。

前を行く人達の足跡は吹雪でどんどん消えて行く。何回か道を見失いそうになり、木に結ばれたマークで何度も救われる。

藤原山荘到着。無人で思っていたよりも立派な建物だった。

建物の蔭で食事を摂ろうとしていたが、中に入ることができた。外は猛吹雪なので風にあたらないだけでも非常に助かった。ただ、扉は一度閉めると凍結してしまい、次に開ける時に非常に苦労した。


小屋には単独のおじさんがいた。酒を飲んで上機嫌ではあったが、ここでも装備の不十分さと無謀なプチ登山のお説教を受ける。

この時点で既に時刻は15時。案内板には山頂まで20分とあったが、この雪ではおそらく30分以上かかると思われ、往復に1時間ほどを消費、そこからの下山となると日が暮れてしまうので自分はかなり腰が引けた。頂上までぜひ行きたいという筆皇と意見が分かれ、分岐ジャンケン決行。結果は山頂まで行くということに決定する。

山頂が見えないまま前進。一度鞍部に降りてから再度登坂する。笹が生い茂り、やぶこぎで体力と時間をかなり消耗。
実際は悪天候でかなり暗かった。

ヘッドライトは持っていたが、この吹雪では日没後に道を見失う恐れがあったので、再度協議の結果、山頂を前にして下山することとなる。行程はどうであれ、目標地点まで到達できずに撤退という敗北を喫する。


写真は退却ポイントから鞍部方面を撮影。未加工でこれくらいの暗さ。

六合目までの凍結&積雪地帯を日があるうちになんとか突破。登山口である神武神社まで降った時には辺りはかなり暗くなっていた。

駐車場から藤原岳撮影。
翌年の御在所リベンジと伊吹山走破に向けて、出発時間の遅さと装備の不十分さを反省しつつ退却。とりあえずアイゼンをすぐに購入した自分であった…。
まぁ無事で良かった、良かった。

前頁 観光
観光トップ