韮山反射炉
(伊豆の国市  2009/9)

モビリティパークへ行く際に近くを何度も通りながら行けなかった韮山。モビリティに行くこともなくなって数年、満を持して家族旅行にて訪問。この反射炉も存在自体は前から知っていたが勉強不足で何がどうすごいのか分からないまま到着、残念ながら実物を見ても何がどうすごいのか分からないままだった。
自分に興味が無いせいもあるが正直パンチに欠ける。併設している大規模な土産屋やビアレストランを見て経営大丈夫だろうかと人ごとながら心配になった。


仕組みは分からないが背景については興味があるので紹介。
江戸末期(1857年)に建設された鉄を精製する鋳造炉。難しい仕組みは文系なので全く分からない。
それまで国内では精度の高い鉄を大量に精錬することができず、長砲身の大砲の製造は不可能であった。しかし幕府の方針で大砲の建造は禁止されており、島原の乱以後、国内で大きな戦乱も無かったため重要視されることはなかった。
しかし、江戸末期になると日本近海にはアメリカ・イギリス・ロシアなどの船が頻繁に姿をあらわすようになり、海を隔てた大国清はアヘン戦争で敗北した。アジアと欧米との圧倒的な技術の差を知る一部の有識者は国防の観点からも技術の発展を志すのであった…。


この反射炉による鉄の精錬もそんな国防意識の高まりの一つである。国内初の建設は四賢侯の一人、佐賀藩の鍋島直正によるものであった。韮山代官江川英龍も広大な庭に小型の反射炉を建造、その後本格的な建造に着手したが完成を見ることなく江川は病没、後を継いだ長男英敏が完成させた。
江川英龍は全国的な知名度は低いが江戸湾に台場を築くなどした開明的な幕臣で、伊豆(特に韮山)では超有名人(のはず)。その台場(俗にいうところの東京お台場)に置かれた大砲はこの反射炉によって精錬された鉄から製造されている。
佐賀に最初に築かれた反射炉は現存しないため、国内最古の反射炉である。


住 所 伊豆の国市中字鳴滝入268
(055)949-3450
入場料 大人100円 小中学生50円
駐車場 無料
開館時間 9:00〜16:30
休業日 年末年始(12/29〜1/3)
H P

観光施設に大掛りな土産屋が併設された割と古いタイプの観光スポット。
屋根の上に置いてあるセスナはとりあえず意味不明。
人にもらったんだけど、捨てるに捨てられず飾ってあるというパターンか。


金曜日の夕方、セスナの滑走路として使えそうなほど駐車場が空いていた。

反射炉をバックに、茶摘娘と韮山代官江川英龍の顔出し看板。


あまり有名な人物ではないが、許可無く測量を行った英船「マリナー号」を退去させたり、パンを焼いたり、若い頃は剣豪とお忍びで民情視察したり、西洋の砲術を学んだり、絵描いたりとなかなかアグレッシブで興味深い人物である。

受付近くに立つ江川英龍(号 坦庵)像。土産屋のセスナより存在感が無いのはかえすがえずも残念である。

ギョロ目の自画像で有名なだけあって、像もギョロ目。
年取ってチョンマゲ結った唐沢寿明似だと思ってるのだが、却下されたくないので墓場まで持ってく秘密の一つとする。

料金を払って敷地内へ。
中央に置かれている反射炉は土産屋近くからも見えるので興味が無ければ入る必要はない…。
しかし興味無くともここまで来たのだし、見学料も安いのでせっかくなら見るべきだ。

鍋島藩(佐賀)に続き、日本で二番目に築かれた反射炉。


レンガを囲う鉄骨は補強の為の後付けらしい。オオカミの吹く息ぐらいではびくともしないが、地震と経年には弱いようだ。


残念ながら仕組が全く分からないので説明板をまるっと掲載。

いろんなところをのぞいてみたが、全く意味が分からない。
とりあえず昔の火葬場みたいだった。

だから説明板まるっと掲載。

シルエットにしたらマンハッタンのビル群に似ているはず。
唐沢・江川は自信が無いが、反射炉・マンハッタンは自信がある。

敷地の裏手に置かれていた複製カノン砲。もうちょっと前面に出してもいいような気がする。

説明板。
説明板はしっかりしていていいのだが、やっぱり砲自体の置き方というか展示の仕方がイマイチ。

スーパーマリオの砲台に似ている臼砲。カノン砲の横に置かれている。

形の違う窓が二つ並ぶ。
こういったものを紹介したいが、その内容が全く分からない時にとる方法は一つ。

説明板まるっと掲載。
こちらは右側の口。

説明板まるっと掲載。
こちらは左側の口。

土産物屋だけでなく、地ビールレストランも併設している。
名前は少々ベタな「反射炉ビヤ」。夜は基本的に金・土・日のみ営業。


土産屋・地ビールレストランのHPはこちら

最近顔出し看板に興味を持ち出した愛息太郎の写真を撮って退却。


土産物屋で買ったイチゴソフトは絶品だった。ぜひご賞味あれ。

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