愛知平和記念館 その1
(名古屋市中区  2004/10)

愛知県護国神社横の桜華会館に設立されている記念館で、遺族会から寄付されたものや、サイパン・レイテ島の遺骨収集時に発掘された遺物が展示されている。必要以上に過大な説明がされているわけでもなく、客観的事実が簡単に説明されてあるだけだったが、それだけに妙に生々しく感じられた。
この日3階では遺骨収集時のパネル展示と戦争に関するビデオ放映も行われていた。パネルを見学していてふとビデオコーナーに目をやると、こちらに背を向けビデオを見ていた80歳くらいのおじいさんが涙をぬぐっていた。戦地をくぐりぬけて生き残った人だと思われたが、その小さく丸まった背中が印象的だった。もうそんなに先でない将来、確実に戦前生まれの人はいなくなる。


住 所 名古屋市中区三の丸1-7-2 桜華会館4F
(052)231-6504
入場料
駐車場 無し
開館時間 10:00〜16:00
休業日 土曜日・日曜日・年末年始
H P

入口付近から撮影した館内。面積としてはそんなに広くはないが、展示点数は思ったよりも多い。
この日は遺族会の会合があったらしく、団体さんがやってきていた。

奥から入口方面を撮影。遺品の持ち主であった人達の写真も並ぶ。子供が出来たばかりで出征した人や、まだ未成年であった人の写真も展示されてある。

南警察の新庁舎建築の際に発見された250キロ爆弾。信管と爆薬は取り除かれていたらしい。

250キロ爆弾。
外殻(?)はかなり厚い。これが爆発するとなると、想像以上の爆発力だと思われた。

伊号第363潜水艦遺品。
回天を積載できるよう改造された潜水艦。終戦後、佐世保への回航中に残存機雷に触れ沈没した。写真はおよそ20年後の昭和21年に引き上げられた際の遺材で、防毒面、器具、軍靴の破片等が展示されている。

旧陸軍九二式重機関銃。

貫通弾痕の残る鉄帽。

中央部が血で染まっている腰巻。

戦死報、腕時計、拳銃嚢、従軍手帳等。上記腰巻の人物と同一。

遺骨収集の際に発見された飯盒で弾痕が残る。「ウチダ」と記名あり。

昭和50年度遺骨収集の際に発見された軍刀と銃剣。

防毒マスク。

武運長久を記念した日の丸。現在では色が変わってしまっているが、中央部の赤丸は血で染められたもの。




右側に「新高山登レ一二〇八」、左側に「トラ・トラ・トラ」の文字が見られる。

戦争遺跡特集トップへ次頁
観光トップ