二川陣地壕群(第73師団陣地跡) その1
(2006/4/15)

「瀬戸地下軍需工場跡を保存する会」が主催した「軍都豊橋 春の戦跡見学会」で訪れた。二川トーチカから歩いて15分ほどで到着する。上陸した敵軍を叩くために地形の利を考慮して設けられているが、残念ながらほんの少しの足止めをくらわす程度でしかないようだ。いくつか見られる地下壕もコンクリート製のものは少なく、ほとんどが掘っただけのものとなっている。

二川トーチカから陣地壕群入口までは歩いて10分足らず、そのわずかな時間でもタンポポや菜の花、梅などが咲き乱れて目の薬となった。


写真はあまりこちらに興味を示さなかった犬。よく見ると紐がない、興味を示されたら逆に困るシュチュエーションになるところだった。

東海自然歩道に入り、すぐ道筋から外れること2,3分で最初の壕に到着。
この辺りの陣地壕群の中で指揮所的役割を持つ壕らしく、あたりを通る交通壕は基本的にここに通じているらしい。


壕はアルファベットの「E」型で、出入口は3箇所あるが、中でつながっている。写真は中央の出入口。

左側の口。
昨今の事故等もあり、柵で中に入れないようになっている。口は山の斜面を掘り下した場所に設けられている。

結構深く掘り下してあり、周辺の地面から2mほど。撮影する筆皇がすっぽり入ってまだ余裕がある深さ。

左側の口を撮影。
頑丈な柵が設けられているが、これでも何度か破壊されているようだ。

柵の隙間にカメラを突っ込んで撮影。
伊藤さんの話だと、中の高さは2mほどあるらしいが、口の辺りはかがまないと入れない高さとなっている。

山の斜面に捨てられた、壕を掘った際の土。壕の口から斜面を撮影したものであるが、中央左手に突き出した塊がある。

左口を撮影していたら、何人かが中央の口から内部を見学している。これはいかんと自分も潜入。中央の口は左口より更に低く、しゃがんだ状態で入る。

中央口から5,6mで突き当たり、左右に道が分かれる。高さもこのあたりになると説明通り、2mほどになる。

中央分岐から左手を撮影。
最近までホームレスが住んでいたららしく、生活用品が散らばっている。
福岡の倉庫群でもそうだが、人気も少なく、静かなマイホームとなっていたようだ。

中央分岐から右手を撮影(多分)。
厳密には「E」の字型でなく、下の図のような造りらしい。中央から右手口方面を見ると、右手口へ通じる通路の奥に若干のスペースが存在する。



中央分岐から左手を撮影(多分)。
下の影部分はストロボのケラレ。

壕奥部分から右手口方面を撮影。

右手口付近。思ったよりも壕はちゃんと角型に掘られているようだ。また、他の口と同様、出入口部分は低くなっている。
壕の役割を考えれば当然そうなると思われる。

右手口を撮影。柵が破壊されていたのでこちら側から脱出。こちらも斜面を掘り下してある。

山の頂上方面へ向かって歩いていく最中にあった壕跡。崩れているので中には入れない。

山の頂上付近から海方面を臨む。
正面奥に見えている丘の奥は海。

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